【医師監修/ホクト株式会社協賛】認知症予防のための食事改善ガイド » 認知症予防と食事・栄養の関係 » 認知症のリスクを高める食生活 「タンパク質のゴミ」とは

認知症のリスクを高める食生活 「タンパク質のゴミ」とは

認知症を引き起こすとされるタンパク質のゴミの原因と、そのゴミを取り除く方法についてまとめています。

認知症を引き起こすタンパク質のゴミとは?

認知症には、大きく分けて2つの原因があります。ひとつは、血管性認知症のキッカケとなる脳梗塞・脳出血などの脳血管障害。もうひとつは、アミロイドβやレビー小体といったタンパク質のゴミが脳に蓄積することです。

アルツハイマー型認知症の原因となるアミロイドβ

アミロイドβとは特殊なタンパク質で、脳が活動したあとに生成される老廃物。基本的には自然に分解・排出されますが、加齢などでその機能が衰えてくると脳内の神経細胞に蓄積するようになります。

アミロイドβが蓄積すると神経細胞に炎症が起き、脳機能が低下。記憶を司る海馬や、判断力を司る前頭野へと広がっていき、認知症の症状が現れるのです。このアミロイドβの蓄積は認知症が発症する10~20年前から始まっていると言われているため、早めの対策が重要です。

レビー小体型認知症の原因となるレビー小体

アミロイドβ以外のタンパク質のゴミといえば、レビー小体です。αシヌクレインというタンパク質からできているもので、これが脳の神経細胞内に凝集したものをレビー小体と呼びます。

レビー小体が蓄積する場所によって発生する疾患が異なり、大脳皮質に溜まると「レビー小体型認知症」、運動機能を司る脳幹に溜まると「パーキンソン病」が起こるとされています。

脳にタンパク質のゴミが溜まる原因

なぜ脳にタンパク質のゴミが蓄積するのでしょうか。その原因と考えられるものをまとめてみました。

糖質の摂りすぎ

甘い食べ物・飲み物・炭水化物といった糖質を摂りすぎると、アミロイドβを分解・排出する酵素(インスリン分解酵素)の働きが鈍くなり、タンパク質のゴミが溜まりやすくなると言われています。

九州大学による15年の追跡調査によると、糖尿病患者がアルツハイマー型認知症を発症する確率は、病気を持たない人の約2倍であることが分かっています。

血管の衰え

脳内に発生したアミロイドβは通常であれば分解され、血管の拍動とともに排出されます。しかし、動脈硬化などで血管が衰えると拍動が低下し、排出が滞って脳内にタンパク質のゴミとして蓄積していきます。

睡眠不足

アミロイドβの排出は、睡眠時に促進されると言われています。そのため、睡眠時間が短かったり、睡眠の質が悪いとアミロイドβがうまく排出されず、脳内に蓄積してしまうのです。6時間未満の睡眠を続けていると睡眠負債のリスクが高まるため、最低でも6時間以上の睡眠時間を確保しましょう。

タンパク質のゴミを取り除くには

認知症を予防するには、タンパク質のゴミを溜めない食生活を心がけることが大事。そのためには糖質だけでなく、脂質・塩分・アルコールの摂取量を控えることも重要です。これらの摂取量が増えると代謝機能が低下し、タンパク質のゴミを排出する働きもダウンすると考えられるからです。

また、有酸素運動にはアミロイドβを分解する酵素(ネプリライシンなど)を増やす効果があると言われています。ムリなく続けられるウォーキングや軽いジョギングなどのメニューを、週3回ほど取り入れるとよいでしょう。

記事の監修医 豊田早苗 医師
(とよだクリニック認知症予防センター長)

豊田医師

40歳を過ぎると脳のゴミが溜まりやすく

アルツハイマー病の原因と言われている「アミロイドβ」、レビー小体型認知症の原因である「αシヌクレイン」、前頭側頭型認知症の原因とされている「タウたんぱく質」、名前は違いますが、これらは、すべて脳のゴミと呼ばれるたんぱく質です。
つまり、認知症を予防するためには、脳のゴミを溜めないことが非常に重要です。40歳を過ぎると、脳も体も老化し始め、脳のゴミが溜まりやすくなります。
脳のゴミを溜めないために、「しっかりと睡眠をとる」「食生活を見直す」「運動習慣をつける」「脳トレなど頭を使うことを日常的に行う」など生活全般について見直し、認知症を予防する生活を心がけましょう

関連ページ

【医師監修/ホクト株式会社協賛】認知症予防のための食事改善ガイド

認知症予防と食事・栄養の関係
ケトフレックス12/3(リコード法)
脳の健康増進!「コリン食」
認知症による食事拒否の原因と対応
腸内細菌と認知症
アルコール性認知症
いま注目すべき地中海食
認知症には「地中海食」
認知症には「マインド食」
認知症とEPAの関係は?
認知症による過食の原因と対策
認知症と塩分の関係とは?
低栄養と認知症
和食がよいといわれる理由
糖分を控えたバランスのよい食事が基本