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認知症と肥満の関係は?

肥満が認知症の発症リスクが高めることがイギリスでの調査によって明らかになりました。ここでは、肥満と認知症の関係や肥満対策、認知機能を改善する食事について紹介します。

(※この記事は医師監修の記事ではありません。)

肥満と認知症の関係

イギリスのUCLの研究によって、中年期に肥満であると15年後に認知症の発症リスクが高くなることが分かりました。これは、6,500人を超える50歳以上の男女を対象にBMI、腹囲周囲径と認知症の発症リスクを調査したものです。

その結果、以下のことが分かりました。

脂肪細胞由来の神経伝達物質(サイトカイン)の分泌異常が起こり血管障害やインスリン抵抗性が引き起こされること、そして血管の危険因子へ悪影響を与えることから認知症リスクを高めると考えられています。

また、過剰な体脂肪が認知症の原因とされるアミロイドβタンパク質の蓄積を促すことも、認知症リスク上昇の要因と考えられています。

肥満は脳機能障害の原因

肥満になると代謝異常が生じ、認知機能にも異常が現れやすいため脳機能が低下する可能性があることが分かりました。

また、肥満になると脳で新しい神経回路が出来なくなり、刺激への応答能力が低下している傾向が見られることも分かっています。

肥満は脳の萎縮を引き起こす恐れがある

肥満が脳の萎縮を引き起こす可能性について、イギリスで調査が行われました。 その結果、BMIが高い人の方がアルツハイマー型認知症患者に見られるように脳の灰白質の容積が小さくなっていたのです。BMIが30以上で内臓脂肪型肥満の方は、同じくBMIが30以上でも内臓脂肪型肥満ではない方と比較して灰白質の萎縮が有意に見られました。一方、BMIが30未満の場合は内臓脂肪型肥満の有無にかかわらず灰白質の萎縮の程度に大きな差異は見られませんでした。

つまり、BMI30以上で内臓脂肪型肥満と脳の萎縮には何らかの関係がある可能性があると考えられるのです。

肥満対策

肥満による内臓脂肪は血糖値を下げるインスリンの働きを抑制するため、糖尿病発症のリスクも高まります。糖尿病も認知症の原因として考えられているため、肥満を解消することは糖尿病と認知症両方の対策になるのです。

肥満対策として2つの方法を紹介します。

食事

肥満の主な原因の1つが、食べすぎです。必要な摂取カロリーを考えるのはもちろんですが、栄養バランスや食べ方にも気を付けることが大切です。

食べないダイエットは必要な栄養が不足するだけでなくリバウンドを引き起こしやすくなるので、オススメしません。

運動

肥満は、運動不足によっても引き起こされます。摂取量と消費量のバランスが大切なのです。食べた分だけ運動すれば良いのですが、食べ過ぎるとその分だけ運動することも難しいでしょう。まずは普段の食生活を工夫することが大切です。そして、1日30分以上の有酸素運動を週3回以上行うようにしましょう。有酸素運動は長く続けるほど効果的。そのため、ウォーキングなどの軽い運動を長く続けることが大切です。

また、ウォーキングなどの運動をすることはインスリン感受性を高め、脳機能の改善効果が期待できます。普段から適度な運動とバランスの取れた食事を心がけることが、肥満対策の秘訣です。

食事療法で認知機能が改善

スウェーデンの研究グループで体重減少によって記憶能力の改善効果があるかどうかを調べたところ、減量によって記憶能力が改善したという結果が得られました。 食事療法で体重が減少することよって効率的に脳が使えるようになり、脳の活動が改善し認知機能が向上すると考えられます。

また、脂質の多い食事などを摂り続けると脳の栄養であるBDNF(脳由来神経栄養因子)を減少させ、脳機能低下に影響する可能性があります。食事療法はBDNFの低下を防ぎ、脳機能の悪化を防ぐとも考えられています。

まとめ

肥満の人は健康な人と比較して、認知症の発症リスクが30%以上高くなるという研究結果があります。また、BMIが30以上で内臓脂肪型肥満の方は脳の灰白質の萎縮が見られるという調査結果もあります。さらに肥満は認知症の要因である糖尿病のリスクを高めるなど、肥満と認知症には密接な関係があるといえそうです。肥満を解消すると、脳の活動が改善して記憶障害が解消することも分かっています。

肥満は食事と運動によって解消できます。普段からバランスの良い食事と適度な運動を心がけて肥満と認知症を予防しましょう。

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