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認知症には「マインド食」

認知症の予防が期待される食事法として「マインド食」と呼ばれるものがあります。この記事では、このマインド食についてどのような食事方法なのか、どのような効果が期待されているのかをご紹介します。

(※この記事は医師監修の記事ではありません。)

マインド食って?

「マインド食」とは、アルツハイマー型認知症の予防が期待される食事法です。2015年にアメリカのラッシュ大学医療センターにより発表されたことで知られるようになりました。

どのような食事方法かというと、地中海沿岸の国々で伝統的に食べられてきた「地中海式食事法」と、高血圧を予防する「DASH食」のふたつを組み合わせた食事方法です。

地中海式食事方法とは、具体的に魚や野菜、フルーツをメインとしたもの。さらに、オリーブオイルやナッツ類、赤ワインを取り入れた食事で、心疾患の予防につながると考えられています。もうひとつのDASH食は、コレステロールや志望の摂取を控え、さらに塩分を排出する作用を持つミネラルを増やした食事方法で、高血圧を防ぐと考えられています。

このふたつの食事方法を組み合わせたマインド食では、10項目の「積極的に摂取するべき食品」と、5項目の「できるだけ控えるべき食品」に分けられています。

マインド食は認知症予防に効果的?

鳥取県立大学による研究「エゴマ油を用いたMIND食による軽度認知障害の認知機能への影響」では、物忘れを訴えている44名に対し、エゴマ油を用いたマインド食の栄養指導を行いました。2年間の介入期間のうち、7名が途中で脱落したものの、平均血圧は143.2/79.4、認知機能検査のうち改訂長谷川式簡易知能スケールの平均得点は28.3点、MMSの平均得点は28.7点と良好な成績という結果となっています。参加者へのアンケートからも、「身近な食材で実践できる」という意見が多く見られたようです。

以上の結果から、「アルツハイマー型認知症は食事栄養、運動、社会的交流などにより、ある程度、予防できるとの報告がいくつかなされており、特に食事栄養についてはMIND食(マインド食)が注目を浴びている。MIND食は、緑黄色野菜やその他の野菜、ナッツ類などが中心の食事療法であり、今回の結果からこれにエゴマ油を使った料理は認知症予防にも効果があると考えられる。高齢者では自宅から近い公民館での料理教室だと参加しやすく、今後は遠隔料理教室も有効である。」との報告が行われており、マインド食は認知症の予防について有効と考えられると示唆されています。

引用元:KAKEN 「エゴマ油を用いたMIND食による軽度認知障害の認知機能への影響」
(https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K12411/)

積極的に摂るべき食品・10項目

マインド食で積極的に摂取するべき食品と目安の頻度は下記の通りとなっています。

  1. 緑黄色野菜:週6日以上
  2. 緑黄色野菜以外の野菜:1日1回以上
  3. ナッツ類:週5回以上
  4. ベリー類:週2回以上
  5. 豆類:週3回以上
  6. 全粒穀物:1日3回以上
  7. 魚:できるだけ多く摂取する
  8. 鶏肉:週2回以上
  9. オリーブオイル:優先的に使用する
  10. ワイン:1日グラス1杯まで

これらの食品を意識的に摂取するようにしましょう。

控えるべき食品・5項目

また、マインド食で控えるべきとされている食品と、摂取の目安は下記の通りとなっています。

  1. 赤身の肉:週4回以下
  2. バター:できるだけ少なく
  3. チーズ:週1回以下
  4. お菓子:週5回以下
  5. ファストフード:週1回以下

現在の食事を見直し、頻繁に摂取している食品があれば控えるようにすると良いでしょう。

マインド食で注目したいベリー類

マインド食を実践する中で、推奨されているのがいちごやブルーベリーなどのベリー類です。

これらのベリー類の特徴としては、抗酸化物質のポリフェノールが豊富に含まれている点が挙げられています。また、海外の研究では、「ベリー類を多く摂取している人は、認知機能の低下が最大2.5年遅い」という報告もされていることから、食事のデザートなどにベリー類を取り入れるのがおすすめといえます。

マインド食が認知症予防に効果的とされる理由

マインド食とは、飽和脂肪酸の摂取を控え、逆に不飽和脂肪酸や抗酸化物質を多く含む食品を多く摂取する食事方法です。

飽和脂肪酸を多く摂取してしまうと、血中悪玉コレステロールが増えやすくなってしまい、動脈硬化のリスクを高めます。万が一、脳血管で動脈硬化が起こると脳梗塞や脳出血などの可能性が高まることから、脳血管性認知症のリスクが上がることになります。

さらに、オリーブオイルやナッツ類に多く含まれる抗酸化物質を摂取することによって体の酸化を防ぎ、認知症の原因となると考えられている脳内のアミロイドβタンパクの蓄積を抑制するとされています。また、不飽和脂肪酸は脳の血管や細胞膜の材料になることから、脳の機能維持が見込めるといわれています。

まとめ

認知症予防が期待できるマインド食についてご紹介してきました。このマインド食はアメリカで提唱されているものなので日本人に置き換えた際にはどれだけの効果があるのかという点についてはまだ研究が行われている状態です。

ただ、日本人の場合は食事の際に塩分量に注意するという点にも注意したいところ。塩分を多く摂取すると高血圧リスクを高め、脳血管を傷つけることにつながります。そうなると動脈硬化を引き起こしてしまうことから、認知症のリスクも高めてしまいます。

普段の食事を見直して、塩分の過剰摂取となっていないか意識することも大切だといえるでしょう。

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