【医師監修/ホクト株式会社協賛】認知症予防のための食事改善ガイド » 認知症予防と食事・栄養の関係 » 和食がよいといわれる理由

和食がよいといわれる理由

日本ならではの和食が認知症予防効果で注目されている理由と、和食に用いられる食材と成分についてまとめました。

認知症予防で注目される和食とは?

和食とは、日本ならではの伝統的な食文化。2013年12月に、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。農林水産省のホームページに記載されている、和食の特徴は以下の通りです。

引用元:農林水産省(https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h25/h25_h/trend/part1/chap0/c0_1_00.html)

また、欧米食に比べるとヘルシーな和食は世界中から「健康食」「長寿食」としても注目の的。近年では、認知症の予防効果についても期待が持たれています。

和食が認知症によいと言われる理由

和食の基本は「一汁三菜」で、主食・汁物・副菜・漬物などでバランスよく構成されています。この一汁三菜を心がけるだけで、野菜・豆類・穀類・魚介類といった、さまざまな食材を摂取することができるのです。また、和食の調理法は油を多く使わないのも特徴。蒸す・茹でる・焼く・生食といったヘルシーな調理法なので低脂肪・低カロリーを実現でき、認知症とかかわりの深い生活習慣病予防に効果があるとされています。

和食と認知症についての研究もあります。東北大学大学院公衆衛生学分野の遠又靖丈氏らは、宮城県大崎市の65歳以上の男女約14,000人を対象に、2006~2012年まで追跡調査を行いました。その結果、和食を食べる頻度が多い高齢者は、動物性食品・高乳製品を食べる頻度の高い高齢者よりも、認知症の発症リスクが2割ほど低い」ことが分かったのです。
参照元:日経Gooday(https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/15/050800004/091400037/)

和食を取り入れる際の注意点

和食は認知症予防の観点からも優秀な食事スタイルですが、いくつか気をつけたい点もあります。それは、糖質と塩分の摂取量が多くなりがちという点です。白米を玄米に変える、だしの旨味や香辛料などを使って調味料を少なくするといった工夫を心がけ、糖質と塩分の摂取量をできるだけ抑えるようにしましょう。

和食に使われる食材

玄米

玄米は白米に比べると血糖値が上がりにくいため、白米を常食している人は玄米に置き換えるとよいでしょう。ちなみに玄米には、認知症の原因物質であるアミロイドβの生成を抑制するフェルラ酸、血流改善に効果があるGABAなどが豊富に含まれています。

野菜・果物

季節を楽しめる色とりどりの野菜や果物は、和食に欠かせない食材。とくに旬の野菜や果物には、ビタミンC・ビタミンE・ベータカロテン・ポリフェノールといった成分が豊富に含まれています。

大豆製品

豆腐・納豆・味噌といった大豆製品は、和食に多く用いられています。原料である大豆には神経伝達をスムーズにするレシチンが多く含まれており、記憶力の維持に役立つと言われています。

青魚

イワシ・サンマ・アジ・サバなど、焼き魚・煮魚・お刺身等に調理される青魚。青魚には血液をサラサラにするDHA・EPAといった不飽和脂肪酸が含まれており、脳機能の維持に欠かせないとされています。

鶏肉

淡泊で、どのような調理にも使いやすい鶏肉。東京大学・九州大学・国立精神神経医療研究センター・日本ハム中央研究所の共同研究によると、鶏肉に含まれるイミダゾールジペプチドには記憶に関する部位の脳萎縮を抑制する効果が見られたとのことです。
参照元:農林水産技術会議(https://www.affrc.maff.go.jp/docs/public_offering/agri_food/2016/25012a.html)

緑茶

食後にお茶として飲んだり、天ぷらなどにも使われる緑茶。ポリフェノールの一種であるカテキンが豊富に含まれており、高い抗酸化作用・抗炎症作用・血圧上昇抑制作用・血糖値調整作用などが期待できます。

記事の監修医 豊田早苗 医師
(とよだクリニック認知症予防センター長)

豊田医師

実はお箸もポイントに

魚には、DHAやEPAなどのオメガ3不飽和脂肪酸だけでなく、良質なたんぱく質やビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。こうした魚に含まれている栄養素は、脳の健康を維持するうえで重要なものばかりです。
実際に、毎日、魚を食べる人は、たまにしか魚を食べない人に比べて、20%も認知症になりにくいという報告があります。魚料理が中心の日本食は、体にとってのヘルシー食というだけでなく、脳にとっても理想的な食事なのです。
また、日本食って、お箸で食べますよね。このお箸を使って食事をするということも、認知症予防に一役買っています。なぜなら、お箸はスプーンやフォークに比べて、指先の細かい動きを必要とします。この指先の細かい動きは、脳を刺激し、脳細胞を活性化させます。
日本食は、バランス良く脳によい栄養素が取れるだけでなく、食べ方にも認知症を予防する効果があるのです。

関連ページ

【医師監修/ホクト株式会社協賛】認知症予防のための食事改善ガイド

認知症予防と食事・栄養の関係
認知症とプラズマローゲンの関係は?
いま注目すべき地中海食
腸内細菌と認知症
認知症と塩分の関係とは?
認知症による食事拒否の原因と対応
認知症とカフェインの関係は?
認知症と肥満の関係は?
認知症のリスクを高める食生活 「タンパク質のゴミ」とは
糖分を控えたバランスのよい食事が基本
DHAと認知症の関係は?
認知症には「地中海食」
低栄養と認知症
認知症には「マインド食」
認知症とビタミンB12の関係は?
不飽和脂肪酸と認知症の関係は?
アルコール性認知症
脳の健康増進!「コリン食」
認知症による過食の原因と対策
ケトフレックス12/3(リコード法)
認知症の方への食事介助
認知症とEPAの関係は?