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認知症とEPAの関係は?

この記事では、認知症予防の観点からも注目される成分・EPAについてご紹介しています。EPAと認知症の関係やEPAの特徴、摂取の仕方などについてまとめました。(※この記事は医師監修の記事ではありません。)

EPAと認知症の関係

認知症の予防を考えたときには、運動と食事といった生活習慣の見直しを行うことが大切です。

食事においては、不飽和脂肪酸が認知機能の改善に良い影響を与えると考えられています。その中でも、「オメガ3系脂肪酸」と呼ばれるDHAとEPAに注目が集まっています。米国では、正常な認知機能を持つ高齢者が、オメガ3系脂肪酸のサプリメントを摂取したところ、「加齢による記憶力などの認知機能や記憶力に関係する脳領域で脳委縮を低減する」という調査結果が発表されています。

中でもDHAは脳(特に脳神経)に多く存在している成分で、加齢による認知機能の低下や認知症予防に役立つことが期待されています。EPAは体内でDHAに変換されることからDHAやEPAを多く含む食品を積極的に摂取することが推奨されています。

EPAとは

EPAの特徴

EPAは「エイコサペンタエン酸」の略で、体内ではほとんど作ることができない必須脂肪酸のひとつです。IPA(イコサペンタエン酸)とも呼ばれており、青魚に多く含まれていることが知られています。この必須脂肪酸には、ほかにDHA(ドコサヘキサエン酸)やAA(アラキドン酸)などがあります。

このEPAが注目され始めたのは1960年代後半のことといわれています。注目されたきっかけは、野菜をほとんど摂取しないイヌイットには心筋梗塞で亡くなる方が少なかったこと。アザラシなどの肉を主食としているにも関わらず、牛や豚などの肉食を中心としているヨーロッパ人と比較しても、心筋梗塞でなくなる方が少ないということから調査が行われました。その結果、ヨーロッパ人と比較するとイヌイットの血液中にはEPAが多く含まれていることがわかったのです。このEPAは、アザラシなどが主食としている青魚に由来するものであったことから、EPAが広く注目されるようになったという歴史があります。

EPAの効果

EPAの効果にはさまざまなものがあるといわれています。

その作用はDHAによく似ていることが特徴で、「中性脂肪・コレステロールを低下させる」や「血圧を低下させる」、「結晶板凝集抑制作用」「血液粘度を低下させる」といったものが挙げられています。

これらの作用から、血栓ができることを防止して血管性の認知症のリスクを下げると考えられています。また、脳神経細胞膜の機能を高めてくれますので、脳に情報を伝えるために働く成分(アドレナリンやドーパミンなど)をスムーズに受け取れるようになるために、アルツハイマー病の予防にも働くことも期待されています。

このように、EPAは認知症予防の観点からも注目されている成分です。

EPAが豊富な食材

「EPAは青魚に多く含まれている」ということは広く知られています。特に鮮度が良く脂が乗っている旬の魚がおすすめです。特に可食部100gに含まれているEPAの含有量を見てみると、まいわしは1,381mg、本まぐろ(トロ)は1,288mg、さばは1,214mg、まだい(養殖)は1,085mgと、私たちの食生活に身近な魚にも多く含まれていることがわかります。

また、同じオメガ3系のα-リノレン酸を摂取すると、体内でEPAに変換される点も特徴のひとつといえるでしょう。

EPAを効率良く摂取する方法や注意点

摂取するときのポイント

EPAは体内で生み出すことができない栄養素ですので、どうしても食事によって摂取しなければなりません。上記で紹介している通り魚に多く含まれますが、酸化しやすい点に注意が必要。そのため、新鮮な魚を摂取することを意識するようにしましょう。また、近年人気の魚の缶詰を活用するのもおすすめです。魚の缶詰の汁にもEPAが含まれているため、汁まで上手に活用しましょう。

また、食事で摂取するのが難しいという方の場合は、サプリメントを活用するという方法もあります。ドラッグストアなどにはEPAが配合されたサプリメントが多く販売されていますので、手軽に取り入れることができます。

摂取する場合の注意

まずは摂取不足にならないように注意すること。意識的に青魚を食事に取り入れるよう心がけ、あまり魚を食べていないと感じている方は、サプリなどを利用してみるのもおすすめです。

また、過剰摂取に注意しなければならないケースもあります。EPAには血液凝固抑制作用があることから、摂取しすぎると出血した場合に止まりにくくなるおそれがあると考えられています。また、血圧高圧薬を服用している場合には、血圧が低下しすぎるケースもあるとされていますので、かかりつけ医に相談してみましょう。

EPAを意識して取り入れることが大切

認知症予防の観点からも注目されている成分、EPAについて紹介してきました。青魚に多く含まれる成分なので、比較的手軽に食事に取り入れられるといえるでしょう。最近青魚を食べていないなと感じる方は、ぜひ意識して食べるようにしてみてはいかがでしょうか。

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