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キノコ類

キノコには様々な栄養素が含まれており、昔から健康維持に欠かせない食材として親しまれています。近年では物忘れや認知症の予防効果が期待され、注目を集めているのをご存知でしょうか。

シンガポール国立公園大学のレイ・フェング博士に研究では、キノコを一週間に2回以上摂取した高齢者は軽度認知障害(MCI)のリスクが低減するという結果が出ました。国内で行われた研究でも、キノコの摂取頻度が高い人ほど認知症発症リスクが低いことが明らかになっています。

参照元:[pdf]大崎市民コホート 2006 研究(https://care-net.biz/13/nagomi/data2/2019/0507/nagomi5.pdf)

キノコ

キノコに含まれる物忘れ予防によい成分

ヘルシー食材の代表ともいえるキノコ類ですが、そこに含まれる栄養素にはさまざまな健康効果があることが分かっています。ここでは、物忘れの予防効果が期待できる成分をまとめてみました。

エルゴチオネイン

エルゴチオネインとは、人体で合成できないアミノ酸のひとつ。ヒラタケ、エリンギ、ブナシメジなどに多く含まれています。このエルゴチオネインには認知症につながるとされる軽度認知障害(MCI)の発症リスクを下げるという研究があります。

シンガポール国立公園大学のレイ・フェング博士らの研究によると、1週間に2回以上キノコを摂取した高齢者は、認知症の進行が遅くなったとのことです。
参考元:公益財団法人介護労働安定センター(https://care-net.biz/13/nagomi/data2/2019/0507/nagomi5.pdf)

食物繊維

キノコ類には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれています。食物繊維は水分を吸って膨らむため少量でも満腹になり、食べすぎによる血糖値の上昇を防ぐ効果アリ。また、体内の老廃物を巻き込んで体外に排出する働きもあるため、老廃物が蓄積するのを防ぐこともできます。

ビタミン・ミネラル

低カロリーでヘルシーなキノコ類ですが、ビタミンD・ビタミンBといったビタミン類や、カリウム・リンといったミネラル類を豊富に含んでいます。ビタミン・ミネラルは、脳をはじめとする臓器が正常に機能するために欠かせない成分。

とくにミネラルのひとつであるカリウムには、余分な水分とナトリウムを排出する働きがあるため、塩分の過剰摂取を防ぐ効果が期待できます。

エリタデニン

エリタデニンは、シイタケに含まれる特有の成分。このエリタデニンには血中コレステロールを下げて血液をサラサラにする効果があり、高血圧や動脈硬化予防に効果があると言われています。

レンチオニン・グアニル酸

レンチオニンとグアニル酸は、主にシイタケに含まれる成分。血液中の血小板の凝固を防いで、血液をサラサラにする効果があるとされています。

生シイタケにはあまり含まれていないため、摂取するなら乾燥シイタケがおすすめ。ただし、20分以上煮沸するとほとんどのレンチオニンがなくなってしまうため、短時間での調理を心がけましょう。

キノコの専門家が注目する「ヤマブシタケ」

ヤマブシタケ

数あるキノコの中でも、日本で唯一のキノコ関連上場企業であるホクト株式会社が注目しているのが「ヤマブシタ」というキノコ。ホクトは自社で年間1万株以上のキノコを栽培し、その健康効果や栽培方法などについて研究を進めている、キノコ研究の第一人者ともいうべき企業です。

そのホクトが、認知症予防効果などに期待されるヤマブシタケの新品種開発を成功させ、安定栽培を確立。臨床試験を行い、サプリメントの開発も進めています。

ヤマブシタケとは?

ヤマブシタケは日本のほか、中国、欧米、北アフリカなど、広い範囲に分布するサンゴハリタケ科の食用キノコ。傘や柄がなく、ゆがんだ球塊状です。見た目が山伏の装束についている丸い飾り(梵天)に似ていることから、ヤマブシタケと名付けられたといわれています。

一見キノコには見えない奇怪な姿のキノコですが、古くから食材や漢方薬として扱われており、糖質、タンパク質、ミネラル、ビタミン、食物繊維などを豊富に含んでいるのが特徴。中国では四大山海珍味のひとつに数えられ、宮廷料理などに使われていたそうです。

物忘れ・認知症予防に効果的な固有成分

ヤマブシダケには様々な栄養素が含まれていますが、神経成長因子合成誘導促進物質であるヘリセノンやエリナシンといった成分が含まれていることから、物忘れや認知症の改善作用が期待されています。

ヘリセノンはヤマブシタケ固有の成分で、記憶力のネットワークに欠かせない物質です。細胞のはたらきを活性化して脳の神経成長因子の合成を促進することで、脳の神経細胞が減少するのを防ぐことができるといわれています。

アルツハイマー型認知症は脳の神経細胞消失によって引き起こされる症状なので、ヤマブシタケを食べることで発症を予防できるのではないかと言われているのです。

ヤマブシタケはどこで買える?食べ方は?

日本では山奥で見つけることができる希少なキノコとされてきましたが、近年は人工栽培も行われており、スーパーの食料品売場に並ぶこともあります。ネット通販でも売られているので、誰でも入手することができます。

ヤマブシダケ自体はあまり味や香りが強くないので、汁物などに入れて味を浸透させて食べるのが一般的。ふんわりした質感ながらしっかりとした歯ごたえが楽しめます。

また、乾燥したものやサプリメントなどの加工品も流通しているので、物忘れや認知症予防のためにヤマブシタケを摂取したい人は、そういった製品をチェックしてみるのもいいでしょう。

キノコはどれくらい摂取すべき?

キノコ類の1日あたりの摂取目安量は、50~100gです。しかし、実際に摂取されている量は15gほどとなっているため、より積極的な摂取を心がけたいものです。

ほとんどのキノコは、100g摂取しても20kcalにも満たない超ヘルシー食材。そのため、認知症予防に欠かせない高血圧・肥満・糖尿病対策にもピッタリの食材です。主食はもちろん副菜にもたっぷりとキノコを使えば、ボリュームを保ちつつ大幅な糖質・脂質カットが可能。必要な栄養分を十分に摂取しながらカロリーダウンが叶うため、生活習慣病予防やダイエットにも効果的なのです。いろいろなキノコを食べやすい大きさにカットして冷凍しておいたり、オリーブオイルに漬けて保存しておくなどの工夫をし、毎日の食事にどんどん取り入れましょう。

ちなみにキノコの栄養素をしっかりと摂取するためのポイントは、細胞壁を壊すことです。キノコは細胞壁が固いため、丸のまま使うより「刻む」「すりつぶす」「冷凍」「乾燥」といったひと手間を加えた方が栄養素を摂取しやすくなります。そのまま食べるのであれば、しっかりとよく噛んで食べるようにしましょう。キノコは食物繊維が多いため、よく噛んで食べないと消化不良や便秘などに悩まされることがあります。

記事の監修医 豊田早苗 医師
(とよだクリニック認知症予防センター長)

豊田医師

ビタミンD不足を補う優秀食材

キノコと言えば、低カロリーのダイエット食として有名ですが、ビタミンDを多く含む食材でもあります。
ビタミンDは、不足すると2倍、認知症になりやすいと言われています。ビタミンDは、食事から摂取しなくても、日光を浴びることで体内で作ることができますが、冬場など日光量が少ない時期は、どうしてもビタミンD不足になりがちです。
そこで、キノコの出番です。お鍋に入れたり、すき焼きに入れたり、茶わん蒸しに入れたりと、キノコの使い方は無限大です。マイタケにエリンギ、しいたけにしめじと、いろいろな種類がありますので、毎日の料理の食材に使っても飽きません。
また、ミキサーですりつぶして、冷凍し、ダシとして使うこともできます。キノコを使った料理で、認知症を予防しましょう。

【きのこのホクト提供】
きのこを使用したレシピ

霜降りひらたけとかぼちゃのバター炒め

料理時間の目安: 15分

レシピ写真

頭と体の働きに必要な成分がタップリ

頭の働きはもちろん、筋肉の正常な動きに欠かせないカリウムがタップリと含まれたきのことカボチャ、ビタミンEとCが豊富なピーマンを使用したレシピ。きのこのうま味とカボチャの優しい甘さがマッチします。

材料(2人分)
  • 霜降りひらたけ:1パック
  • かぼちゃ:150g
  • ピーマン:1/2個
  • ベーコン:2枚
  • バター:大さじ1
  • 塩:小さじ1/3
  • こしょう:適量
作り方 (2人分)
  1. 霜降りひらたけを小房にほぐす。
  2. かぼちゃは厚さ1cmに切り、ピーマンは輪切りにする。
  3. フライパンにバターの半量を熱してかぼちゃを炒め、焼き色がついたらフタをして2分蒸し焼きにする。
  4. 火が通れば残りのバターを入れ、ベーコン、霜降りひらたけ、ピーマンの順で炒め、塩、こしょうで味を調える。
ポイントメモ

バターを2回に分けて入れる

料理にコクをプラスしてくれるバターを、きのこのにもカボチャにもしっかりと吸わせるのがポイント。2回に分けていれることで、風味が偏らず、全体に美味しさが染みわたります。

きのこ汁

料理時間の目安: 20分

レシピ写真

きのこの美味しさがたっぷり

体もあったまるきのこ汁で、きのこの美味しさを味わえるレシピ。グアニル酸やグルタミン酸のうま味成分たっぷりなので、昆布だしやかつおだしも不要。減塩も叶えてくれる一品です。

材料(4人分)
  • エリンギ:100g
  • マイタケ:100g
  • ブナシメジ:100g
  • シイタケ:100g
  • ナメコ:100g
  • 鶏もも肉(ぶつ切り):200g
  • 春菊:1束(80g)
  • だし汁:900ml
  • 【A】酒:大さじ2
  • 【A】みりん:大さじ2
  • 【A】しょう油:大さじ1/2
  • 【A】塩:小さじ1
作り方 (4人分)
  1. ブナシメジとナメコは石づきを切り落として、マイタケと共に小房に分ける。エリンギは1/2の長さに切ってから薄切りにする。シイタケは硬い部分を切ってから薄切りにする。
  2. 春菊を3cm幅に切っておく。
  3. 鍋にだし汁を入れ、煮立ったら鶏肉を加える。
  4. 再び煮立ったらアクをとり、1と2、【A】を入れて煮る。火が通ったらできあがり。
ポイントメモ

きのこのうま味成分をしっかりと増やす

きのこのうま味であるグアニル酸は、60〜70℃の温度帯で増えるとされています。たっぷりとうま味成分を増やすためにも、水から弱火でじわじわ加熱することがポイントです。

きのこのエスニック漬け

料理時間の目安: 15分

レシピ写真

おつまみにもおすすめの一品

オルチニンやビタミンB1、ビタミンCをたっぷり補給できます。副菜としてプラスしても、お酒のおつまみとして作っても。ナンプラーで味付けした、一味違う一品です。

材料(4人分)
  • マイタケ、ブナシメジ:各100g
  • シイタケ:200g
  • 万能ねぎ:1本
  • 【A】ナンプラー:大さじ3
  • 【A】砂糖:大さじ1
  • 【A】レモン汁:大さじ1
  • 【A】おろしにんにく:小さじ1/4
  • 【A】一味唐辛子:適宜
作り方 (4人分)
  1. マイタケは食べやすいよう小房に分ける。シイタケは硬い部分を切って4等分にしておく。
  2. フライパンにサラダ油を熱し、1をさっと炒めたら、混ぜ合わせた【A】に漬け込んで味をなじませる。
  3. お皿に盛り、小口切りにした万能ねぎを散らしてできあがり。
ポイントメモ

漬け込むほど美味しくなる

きのこをさっと炒めたら、つけ汁に漬け込みますが、味が染み込めば染み込むほど美味しくいただけるレシピ。そのため、時間があるときにまとめて作っておくのがおすすめです。

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