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認知症予防と核酸の関係とは?

生き物の細胞を構成する成分は、主に「核酸」と「たんぱく質」からつくられています。核酸は脳細胞にも深く関わっており、認知症予防の手立てにもなるのではないかとして、近年さまざまな研究が進められている成分です。

本ページでは、核酸が持つ役割や効果、認知症予防に対する機能の可能性を、研究データや実験結果をもとに考察していきます。

認知症予防に効果アリ?核酸とは

核酸とは、すべての細胞核に存在している酸性の生体高分子。遺伝情報を持つデオキシリボ核酸(DNA)とリボ核酸(RNA)の総称で、生命が活動するのに欠かせない物質です。

肝臓で合成されるほか、食品から摂取した核酸成分が体内で再利用されることで合成されます。

核酸は食品全般に含まれていて、とくに多く含まれているのがたんぱく質の多い肉や魚介類、豆類などです。

DNA(デオキシリボ核酸)

「親から子へ」といったように、細胞から細胞へと性質を伝えることで知られるのがDNAです。細胞にある核の中の、さらに染色体の中に折りたたまれて存在しています。

DNAは細胞分裂をコントロールして、古くなった細胞を排除するとともに新しい細胞を生み出すようにしている物質です。

DNAはたんぱく質を合成するもととなる、生物の「設計図」、つまり遺伝子情報を持っています。しかし、遺伝子情報はDNA全体のわずか2%に過ぎず、残りの98%はまだ解明されていない未知の領域とされているのです。

この98%のDNAは、これまで何の役割も持たない「ゴミ」とさえ言われてきました。

しかし、最近になってDNA解析のスピードが加速し、病気から体を守るDNAや認知症を抑え込むDNAなど、健康や長寿のカギを握るDNAが潜んでいるのではないか、ということが分かってきています。

また、この98%のDNA次第で、食品や成分から得られる効果にも差が出てくる可能性が浮上してきました。

RNA(リボ核酸)

DNAが細胞の核で見られるのに対し、細胞質で見られるのがRNAです。RNAは、DNAの遺伝情報を写し取ってつくられたもので、らせん状になっているDNAの中にある2本の鎖のうち、1本とほとんど同じ塩基配列を持っているのが特徴です。体内では数種類のRNAが連携し、アミノ酸が連なることでたんぱく質がつくられています。

最近では、たんぱく質の合成には関わらない、遺伝子の働きをコントロールするRNAもあると分かり、注目されています。

RNAの性質をうまく利用したのがワクチンです。ウイルスや細菌など、病原体の遺伝情報から作成されたたんぱく質の設計図を「mRNA」と言います。

新型コロナウイルス向けの「mRNAワクチン」は、新型コロナウイルスの遺伝情報mRNAを人工的に作ったものです。

ヒトの身体の中にmRNAを一部注射すると、この情報をもとにウイルスのたんぱく質の一部が体内で作られます。それに対する抗体ができることで、ウイルスに対する免疫ができるという仕組みです。

核酸の認知症に対する効果

核酸が認知症予防に効果があると、はっきりと実証されたわけではありませんが、核酸のなかでも「RNA」を補うことで、脳に必要な栄養素が補えて脳細胞の減少が抑えられることが分かっています。

高齢者に対して、RNAが多く含まれるビール酵母を与えた実験では、記憶力が向上した、認知症の症状が改善したという結果も報告されています。

参照元:わかさ生活「核酸」(https://himitsu.wakasa.jp/contents/nucleic-acid/)

核酸の医薬品としての可能性

認知症の予防や進行を遅らせる可能性がある治療薬として、核酸を医薬品として利用する「核酸医薬」の開発が進められています。

大阪大学大学院と東京医科歯科大学の共同研究によって、認知症の原因となる「αシヌクレイン」というたんぱく質の合成を阻害する核酸医薬が開発されました。

もともと遺伝性のパーキンソン病の治療薬を目的に開発したものですが、「αシヌクレイン」の異常な蓄積によって起こる、認知症などの幅広い神経疾患にも効果があるのでは、として期待されています。

参照元:日本医療研究開発機構「パーキンソン病の根本的治療に大きく近づく新規核酸医薬の開発」(https://www.amed.go.jp/news/release_20190521.html)

認知症への臨床試験などのデータ

認知症の原因物質の蓄積を抑制

パーキンソン病モデルマウスの脳室内に核酸医薬を投与したところ、脳細胞での「αシヌクレイン」の蓄積を抑制することに成功しました。

脳細胞での「αシヌクレイン」の蓄積は、パーキンソン病だけではなく認知症を引き起こす原因ともされています。この検証から、今後は認知症への応用も期待されるでしょう。

参照元:ResOU(大阪大学研究専用ポータルサイト)「遺伝性パーキンソン病の核酸医薬を用いた新規治療法に新展開!」(https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2016/20160520_1)

含まれている成分/理想的な摂取量

核酸の1日あたりの必要量は、成人で約1.5gと推定されています。

しかし、核酸は栄養素や成分ではなく物質なので、正式に摂取量が定められているわけではなく、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」にも記載されていません。

また、核酸をどのくらい摂取すれば効果を感じられるといった、正式な科学実験や検証は行われていないようです。核酸を補いたい際には、市販されているサプリメントの1日の目安量を参考にすると良いでしょう。

核酸を多く含むのは肉や魚、大豆などのたんぱく質。とくに鮭やフグの白子に豊富に含まれています。

核酸の合成力は加齢とともに減少するとされているため、できるだけ核酸含有量の多い食品を摂るよう意識するのがおすすめです。

ただし、RNAやDNAなどの細胞核の中には「プリン体」も含まれています。

プリン体を摂ると、身体で分解される際に尿酸となります。食生活が乱れるなどで尿酸が溜まったままの状態を放っておくと、痛風や高尿酸血症になるおそれもあるため、摂取しすぎには注意が必要です。

参照元:わかさ生活「核酸」(https://himitsu.wakasa.jp/contents/nucleic-acid/)

核酸の認知症以外の可能性

核酸を十分に補うことで、髪の毛のもととなる毛母細胞が活発になり、毛根組織の成長が促進されることが分かっています。

毛母細胞にDNAと「ポリエチレンイミン」を投与する実験では、毛母細胞の寿命延長効果や頭髪の成長が確認されたという報告もあります。

今後、核酸(DNA)を応用した薄毛・脱毛症の予防や治療法が確立される日も近いかもしれません。

認知症予防効果で注目される「ヤマブシタケ」とは?

ヤマブシタケとは、認知症を防ぐ効果があるとされるヘリセノンという成分を含むキノコの一種。あの、ホクト株式会社が研究を進めている注目の食材です。その効果や研究結果などについてまとめていますので、こちらもぜひチェックしてみてください。

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