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認知症予防とヒスチジンとの関係とは?

必須アミノ酸の中で唯一体内での合成が可能なヒスチジンですが、さまざまな研究によって認知症の予防に効果があることが分かってきました。ここでは、ヒスチジンの特徴について情報をまとめました。

認知症予防に効果アリ?ヒスチジンとは

ヒスチジンとは、必須アミノ酸の1つでありヒスタミンの原料でもあります。神経細胞に作用すると言われており、アレルギー反応を引き起こすヒスタミンの原料でもあります。

ヒスチジンを含む食材としては青魚や鶏胸肉、豚の赤身、チーズやヨーグルトなどの乳製品があります。その中でもヒスチジンが豊富に含まれる食材について、食材100g中の含有量を紹介します。

青魚に豊富に含まれているヒスチジンは、魚の鮮度が落ちてしまうとヒスタミンが多く含まれる状態になります。ヒスタミンを対外から摂取することでアレルギー症状を引き起こす恐れもあるため、気をつけましょう。

子どもは体内で生成ができない成分

ヒスチジンは大人になると体内での合成が可能となりますが、子どもの体内では合成できないため1985年に必須アミノ酸に分類された成分です。

必須アミノ酸は成長に重要な成分となりますので、子どものころにヒスチジンが不足すると発育阻害、皮膚トラブル、肥満を引き起こす恐れがあります。

イミダゾールペプチドの一種であるカルノシンの原料

ヒスチジンは必須アミノ酸であるだけでなく、βアラニンと結合することでカルノシンと呼ばれるイミダゾールペプチドを生成します。カルノシンには運動後の疲労の原因となる乳酸の生成を抑制する、活性酸素を抑えるなどの働きがあります。

また、カルノシンには記憶機能の改善効果があることも明らかになっておりカルノシンも認知症予防に効果があると考えられています。

ヒスチジンの認知症に対する効果

アルツハイマー型認知症の原因の1つに、海馬や大脳神経細胞にタウタンパク質が蓄積することで細胞を阻害することが挙げられます。また、タウタンパク質の蓄積は進行性核上性麻痺(PSP)や大脳皮質変性症(CBD)の要因にもなります。

ヒスチジンは、タウタンパク質の凝集(重合)を阻害する働きがあることが分かったため、認知症の予防・治療に効果に繋がると考えられるのです。

参考:東京医科歯科大学 プレス通知資料
(https://www.tmd.ac.jp/files/topics/55546_ext_04_2.pdf)

神経細胞死による脳の萎縮を抑制

ヒスチジンを含む7種の必須アミノ酸を投与することで、脳内炎症に関する遺伝子が抑制されて神経細胞を活性化させる、シナプスを形成するスパインに関する遺伝子発現が増加します。この働きにより、脳の萎縮を防ぎ認知症の進行を抑えます。

参考:量子科学技術研究開発機構 プレスリリース
(https://www.qst.go.jp/site/press/20211023.html)

ヒスチジンは神経細胞保護活性成分

ヒスチジンには神経細胞保護活性があり、神経細胞死を抑制します。脳血管性認知症の予防、治療になり得るとのことで特許が取得されています。

参考:科学研究費助成事業 研究成果報告書
(https://kaken.nii.ac.jp/en/file/KAKENHI-PROJECT-26460177/26460177seika.pdf)

認知症への臨床試験などのデータ

7種のアミノ酸が脳を守り認知症の進行を抑える

ヒスチジンを含む7種のアミノ酸を投与することで認知症モデルマウスを用いて検証が行われました。1日2回、3か月に渡り7種のアミノ酸を投与した結果、脳の萎縮が抑制されるという結果が得られました。

更に、認知症モデルマウスに対して7種のアミノ酸を摂取させることで、脳内炎症に関する遺伝子が抑制され、脳機能の改善に繋がる可能性が示唆されています。

参考:量子科学技術研究開発機構 プレスリリース
(https://www.qst.go.jp/site/press/20211023.html)

ヒスチジンによる注意力・作業効率の改善

また、味の素が行った臨床試験では、45~65歳の男性20名を対象としてヒスチジンを2週間1,650㎎/日摂取した結果、判断を伴う短期的な記憶である「遅延再生」や「頭の冴え」「注意力」といった気分変化に優位性が見られたという結果が得られています。

参考:AJINOMOTOダイレクト
(https://direct.ajinomoto.co.jp/supplement/ff/histidine/)

脳神経障害が改善

認知症患者の約半数が脳血管障害であり、脳虚血を原因とする割合が脳血管障害の7割を占めています。虚血・再灌流モデルのラットにヒスチジンを200㎎/kg、500㎎/kg、1,000㎎/kg投与したところ、1,000㎎/㎏を腹腔内投与したラットに対して虚血性脳障害への有効性が見られ、脳神経障害の改善効果があると示されました。

参考:科研費 虚血性臓器障害に対するヒスチジン投与の効果に対する研究
(https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-16591547/165915472004jisseki/)
PieaOnline 脳虚血──再灌流障害と小胞体ストレス
(http://www.pieronline.jp/content/article/0039-2359/216120/872)

含まれている成分/理想的な摂取量

ヒスチジンは必須アミノ酸であり、適切量を経口摂取すれば安全な成分です。ただし、妊娠中や授乳中の安全性が確認されていないこと、ヒスチジンにより生成されるヒスタミンがアレルギー疾患の原因になることから、過剰摂取には気を付ける必要があります。

1日の必要摂取量は、大人で体重1㎏あたり10㎎と言われています。体重が50㎏であれば、50×10㎎=500㎎の計算です。カツオであれば20gで摂取できる量となります。

参考:森永乳業のプロテインのポータルサイト 「ヒスチジン」食欲を抑える必須アミノ酸とは?
(https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=9&category=beauty)

ヒスチジンの認知症以外の可能性

ヒスチジンは認知症予防効果のほかにも様々な効果が期待されています。

成長促進効果

ヒスチジンは成長促進効果があり、乳幼児の成長に必要不可欠なアミノ酸です。ヒスチジンが不足すると成長不良、神経機能の低下が起こります。

抗炎症作用

ヒスチジンにより生成されるヒスタミンには炎症抑制作用があり、脳組織の死滅を抑えることが確認されています。また、外傷や薬による刺激で血管を拡張し、慢性関節炎の痛みを緩和する効果もあります。

疲労感の軽減

ヒスチジンを毎朝2週間1,650㎎/日摂取すると、摂取していないグループと比較して疲労軽減の有意性が見られました。

また、疲労が改善することにより頭の冴えや注意力の向上に繋がることも報告されています。

食欲抑制効果

ヒスチジンによって生成されるヒスタミンには、脳で満腹中枢を刺激して食欲を抑制する働きがあります。よく噛んで食べると満腹中枢が刺激されるというのも、咀嚼がヒスタミンの分泌を活発にするためです。

また、ヒスタミンには交感神経を刺激することによる脂肪燃焼効果も期待できます。

不安を和らげる効果

ヒスチジンは神経伝達物質として機能するヒスタミンの原料になります。ヒスタミンには覚醒作用やこう不安作用があるため、ヒスタミンが不足すると不安行動が増加することが分かりました。

ヒスチジンを摂取することでヒスタミンの機能を維持することができ、不安を和らげることに繋がるのです。

貧血治療効果

ヒスチジンは赤血球の形成に必要な成分であり、ヒスチジンを投与すると赤血球数、ヘモグロビン値において有意的な結果が見られたという論文があります。このことから、貧血に対して効果があるとされています。

認知症予防効果で注目される「ヤマブシタケ」とは?

ヤマブシタケとは、認知症を防ぐ効果があるとされるヘリセノンという成分を含むキノコの一種。あの、ホクト株式会社が研究を進めている注目の食材です。その効果や研究結果などについてまとめていますので、こちらもぜひチェックしてみてください。

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