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認知症であることを本人に分からせるには

これまで仕事や家庭、子育てなど立派に人生を歩んできた家族が、ある時からいろいろなことがわからなくなってしまう認知症。本人にはその自覚はなく、家族は戸惑うことも多いことでしょう。ここでは、認知症になったことを本人にわかってもらうにはどうしたらいいか?実際に認知症を認めない本人を支える家族の体験談などを紹介していますので、認知症を抱える家族の方で困っている方は参考にしてください。

自分が認知症であることを理解させるのは難しい

認知症の人は自分がこれまでと変わらず正常であると思っているケースが殆どです。そのため、家族が病院へ連れて行こうと思っても、本人のプライドを傷つけてしまい、拒否されたり、憤慨されたりというケースも少なくありません。認知症の拒否ということが基本症状でもありますので、認知症に自覚がない人をいきなり受診させるということはなかなか難しいというのが現状です。

本人は実は気付いていることも

本人が否定し、家族も本人の自覚はないと思っていることが多いですが、実は本人は薄々気づいていることがあることもあります。物忘れが増えてきたりして、あれ?とは思うものの、自分の老いを認めたくないために実は違うと思いたいという気持ちから、事実を受け入れられないケースです。実際に、厚生労働省が提示している認知症の情報提供にもそういったことが記載されています。

本人に認知症を認めてもらえない方の体験談

医師が介入して成功

アルコール性の認知症の60代の男性。アルコールによる症状が出ていて、最初は幻聴から始まりました。幻聴は、本人にしか聞こえておらず、周りの人は理解しがたいものです。そのため、家族が病院の受診をすすめるも受診を拒否。そのため、はじめから認知症の治療ではなく、医師が介入して健康管理をする目的で定期的に病院受診をするよう提案して1年間以上かかって通院。しかし、病院に通院しても症状である幻聴はよくなる気配がないため、精神科を紹介して、専門家である精神科の医師が治療をするようになりました。
引用元:なかまぁる https://nakamaaru.asahi.com/article/11750386

拒否する親には方法を模索して受診へ

初めは、胃腸の調子が思わしくなく、病院を受診していた78歳の父親。そのうちにボーっとしたり、元気がなくなる様子が見られ、よく眠れなかったり、食事をとりたくないというようになりました。専門家に相談しようと促すも聞き流されて嫌な顔もされました。遠方に住む姉にも情報を共有し、説得してもらうよう依頼。それでも難しく、やはり娘の話は聞き入れないので義理の夫から説明してもらい、医師へは情報を提供するために手紙を書くことで詳しく伝わりました。
引用元:介護LIFUL  https://kaigo.homes.co.jp/tayorini/business/006/

自分が認知症だとわからせるための方法

怒るのは不安や怒り図星をつかれたから

拒否や怒りというのは、本人が認知症ではないか、衰えているのではないか、酷くなったらどうしようという不安や焦り、抑うつや家族にそのことを指摘されてどうしようもないという気持ちが原因です。認知症の受診拒否が多いのは現実的に大きな問題となりつつあり、人生100年、団塊世代含めた高齢者がますます増えることによって、これからの時代にはもっと増えていくであろう課題。こうした状況に家族が直面する場面も増えてくるはずです。

人間は、何かショックな出来事があると受け入れるまでに拒否をしたり、怒りを起こすという傾向があります。本人のプライドを傷つけないように、やさしい言葉かけや寄り添う姿勢が重要になってきます

本人に理解してもらうには信頼や時間が必要

何でも話せる家族との信頼関係が構築できていたり、本人が家族の意見を常日頃から受け入れて頼りにしていたり、という環境であれば、認知症に関する話し合いも比較的スムーズに進められるはず。そうした関係に至るまでには時間を要することを念頭に置き、根気よく話し合いを続けていきましょう。まずは、自分の身に置き換えてみて下さい。自分の気にしているところを誰かから指摘されて、病院に行ったほうがいいといわれたら不快な気持になったり怒りを感じるのではないでしょうか。

誰の話なら聞いてくれるのかを把握しておく

「自分の親のことだから自分でどうにかしないといけない」と一人で抱え込むと精神的な負担も増えますし、相手が受け入れてくれなかったり、怒らせてしまった時には心も乱れますよね。本人は誰の話なら受け入れられるのか、素直に話を聞いてくれるのかを考えてみて下さい。子どもの話は聞かなくても孫の話は聞いてくれる、というケースもあります。また、かかりつけ医や介護担当者である他人の意見ならスムーズに聞き入れるという人も少なくありません。

自分から話すのが難しいようなら、糸口として他の人から介入してもらうということも一つの手です。高齢者には医師の話はよく聞くという人も多いですし、地域包括支援センターに相談するという方法もあります。特にかかりつけ医がいないという方の場合には、認知症疾患医療センターに相談して、地域の認知症専門医を紹介してもらうのもよいでしょう。

本人の不安に寄り添ってあげることが大切

認知症だからと病人扱いをすることなく、これまで育ててくれた大切な親であることを再認識し、本人の気持ちが少しづつ変化するように、まずは自分の行動を見つめることも大切です。本人は物忘れがあり困っているのかもしれませんし、不安で仕方ないかもしれません。その想いを汲み取って、本人を尊重しながら寄り添う姿勢が大切です。

認知症の95%以上は家族歴のない方

家族や近親者に認知症の方がいる場合は、将来、認知症を発症する危険性が高いことは事実です。ですので、そういった方は、常日頃から認知症予防への取り組みを忘れず、毎日生活するように心がけましょう。

しかし、認知症の95%以上は家族歴のない方であり、50%以上はAPOE4を持っていない方です。つまり、遺伝的な認知症はごく一部で、誰もが認知症になる危険性があると理解しておく必要があります。家族や近親者に認知症になった者はいないから大丈夫と油断せず、40歳を過ぎたら認知症を予防する生活(食事、運動、脳トレーニングなど)を取り入れて、将来認知症にならないよう、いつまでも健康に過ごせるように取り組んでいきましょう。

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