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認知症は緩和させることができる?

認知症を完全に予防するのは難しいと言われていますが、発症を遅らせたり症状を緩和することはできるのでしょうか。以下にまとめてみました。

認知症は遅らせることができる?

脳血管障害や脳腫瘍といった疾病が原因となっている場合を除き、現在のところ認知症を完治させる方法は見つかっていません。そのため、認知症は発症を予防することが何よりも大事。発症した場合でもできるだけ早期に対処を始めれば、進行を遅らせることができると言われています。

認知症の進行を遅らせるための方法として、まず挙げられるのが薬物療法。適切な薬を使うことで、脳機能の低下を防ぐといった効果が期待できます。もうひとつは薬物を使用しない非薬物的療法で、いわゆるリハビリテーション。劇的に症状を改善させるすぱものではありませんが、コツコツと取り組むことで症状の進行を遅らせることができます。

回想法

回想法とは、昔のことを思い出すことで脳を刺激する方法。思い出の品・写真・ビデオなどを見ながら、過去に起きた出来事を話す方法です。認知症患者のリハビリのひとつですが、認知症を予防する効果もあると言われています。

作業療法

作業療法とは、編み物・折り紙・塗り絵・囲碁・将棋・ゲーム・料理などを行う方法。医療施設などでは作業療法士によって行われますが、日常生活の中でも簡単に行うことができます。

運動

適度な運動には、認知症を予防する効果があると言われています。取り入れるのは、ウォーキング・ストレッチ・ラジオ体操といった簡単なものでOK。全身の血流が良くなることで、認知症の原因物質をはじめとする老廃物の排出促進が期待できるようになります。

食生活の改善

これを食べていれば絶対に認知症を予防できる…といった食材はありませんが、脳によいとされる食べ物・成分を積極的に摂ったり、和食や地中海食といった食生活に変えることは効果アリと言われています。

以上のような取り組みには認知症予防の効果が期待できますが、注意すべきは「無理にリハビリを行わないこと」。やりたくないことを強引に行うとストレス過多となり、脳機能の低下につながりかねません。予防のために何かをしようと思うなら、「無理をせず、楽しいと思えること」を選ぶようにしましょう。

また、家族に気になる症状が見られる場合も無理は禁物。本人の意思を尊重し、意欲が高まるまで辛抱強く待つようにしましょう。

認知症は緩和できる?

緩和ケアといえば、「がん」といった病気を連想する人が多いのではないでしょうか。しかし、がん治療が進歩して治癒率が高まり、完治できないとされる認知症患者が増えた今、主に欧米では「緩和ケア=認知症ケア」となりつつあるようです。

初期の認知症における緩和ケアでは、まず病気に対する不安を取り除くことが第一とされています。初期の認知症患者は、「記憶が曖昧になる」「これまで普通にできたことができない」といった不安を抱えがち。そういった不安やとまどいが、症状の進行につながることもあるからです。こういった気持ちに寄り添い、不安やとまどいを取り除くことで、認知症を緩和できると考えられています。

記事の監修医 豊田早苗 医師
(とよだクリニック認知症予防センター長)

豊田医師

継続できる楽しいリハビリがポイント

認知症の薬は、確かに、記憶障害などの症状を緩和させる効果がありますが、薬を服用したからと言って100%効果が得られるわけでなく、効果がみとめられるのは3割程度です。
さらには、治す薬ではないため、薬を服用していても時間経過とともに症状は進行していきます。ですので、薬だけでなく、リハビリにも取り組むことが大切です。
家庭でリハビリを行う際のポイントは、「継続する」「楽しいと感じられることを行う」です。認知症の方は、リハビリとして取り組んだことは忘れてしまいますが、楽しかったという感情は残ります。感情として記憶を残してあげることで、気持ちが落ち着きやすくなり、不安や周辺症状と呼ばれる徘徊や介護拒否、暴力などが減る効果もあります。
また、楽しい気持ちになれることであれば、継続して取り組んでくれます。けっして、義務的や強制的にリハビリをすることを促さないようにしましょう!

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